皆様こんにちは。
本日ご紹介するタイ労働判例は
「異動命令を拒否した従業員の解雇は正当か?」
をお送り致します。
(文字数:2,846 文字)
概要
労働者Aは、2004年から会社Xでエンジニアとして働き、
最終的にはシニアエンジニア(上級技師)として月給59,500バーツを受け取っていた。
2022年、会社Xは新しい鉄道工事プロジェクトのため、
労働者Aに対して「JV.23ユニット」への異動を命じたが、労働者Aは異動を拒否し、出勤しなかった。
その結果、会社Xは労働者Aを「会社の正当な命令に違反をした」とし解雇。
これに対し労働者Aは、「解雇は不当だ」として約200万バーツの支払いを求めて裁判を起こした。
判旨
原告:労働者A(シニアエンジニア)
被告:X社(建設業)
原告である労働者Aは、2004年から被告である会社Xに勤務し、
シニアエンジニアとして月給59,500バーツを得ていた。
2022年、会社Xは新たな鉄道プロジェクトに関連し、
労働者AをJV.23ユニットへ異動させる旨を命じたが、Aはこれを拒否し、出勤しなかった。
会社Xは会社の公正な命令に違反したとし労働者Aを解雇した。
労働者Aは不当解雇を主張し、損害賠償、補償金等を合わせ196万バーツを請求した。
労働裁判所第1管区は以下の通り判断した。