タイ国法律情報の会員概要はコチラ

【タイ労働裁判判例】(No. 75)停職後の解雇は可能か―二重処分の可否(専門事件控訴裁判所判決第582/2566号)

皆様こんにちは。    

本日ご紹介するタイ労働判例は    

停職後の解雇は可能か―二重処分の可否

をお送り致します。    

(文字数:2,221文字)  

タイ語の労働裁判の判例を日本語に翻訳し、かつ日本語での解説を入れています。

概要

使用者は、労働者による不正行為の疑いを理由として、2020年5月18日から31日まで停職処分を行った。

その後、同一の事実関係を理由として労働者を解雇した。

本件では、停職処分の性質(懲戒処分か否か)および、その後の解雇との関係が問題となり、

同一の事実に基づく処分の重複の可否や、解雇理由としての相当性が争われた。

判旨

原告:労働者A

被告1:病院経営

被告2~4:理事

被告5:プロジェクトマネージャー

本件において原告(労働者)は、被告1が病院を経営し、被告2~3は権限ある理事、

被告4は経営陣、被告5は病院プロジェクトマネージャーであると主張した。

2020年10月2日、被告1は労働者Aを雇用契約に基づき雇用。

最終職位は作業グループ長、最終給与は月額85,000バーツだった。

契約上は労働者Aが満60歳に達するまでの雇用が定められていた。

2020年5月25日、被告1~5は労働者Aを解雇し、解雇補償金を支払わなかった。

解雇理由は、労働者Aが作業グループ長として人事部門および放射線科を管理する立場であり、

放射線科職員のシフト表の不正を知りながら承認し、

さらに特定職員に有利となるよう業務コードを修正した、いわゆる不正行為であった。

しかし、労働者Aは解雇通知書に記載された違反を行っていないとして、

労働者Aは被告1~5に対し、事前通知の代替金、解雇補償金、契約違反による損害、

解雇による損害および利息の支払いを求めた。

続きを読むにはログインが必要です。会員の概要はこちらをご覧ください。
目次