皆様こんにちは。
本日ご紹介するタイ労働判例は
停職後の解雇は可能か―二重処分の可否
をお送り致します。
(文字数:2,221文字)
タイ語の労働裁判の判例を日本語に翻訳し、かつ日本語での解説を入れています。
概要
使用者は、労働者による不正行為の疑いを理由として、2020年5月18日から31日まで停職処分を行った。
その後、同一の事実関係を理由として労働者を解雇した。
本件では、停職処分の性質(懲戒処分か否か)および、その後の解雇との関係が問題となり、
同一の事実に基づく処分の重複の可否や、解雇理由としての相当性が争われた。
判旨
原告:労働者A
被告1:病院経営
被告2~4:理事
被告5:プロジェクトマネージャー
本件において原告(労働者)は、被告1が病院を経営し、被告2~3は権限ある理事、
被告4は経営陣、被告5は病院プロジェクトマネージャーであると主張した。
2020年10月2日、被告1は労働者Aを雇用契約に基づき雇用。
最終職位は作業グループ長、最終給与は月額85,000バーツだった。
契約上は労働者Aが満60歳に達するまでの雇用が定められていた。
2020年5月25日、被告1~5は労働者Aを解雇し、解雇補償金を支払わなかった。
解雇理由は、労働者Aが作業グループ長として人事部門および放射線科を管理する立場であり、
放射線科職員のシフト表の不正を知りながら承認し、
さらに特定職員に有利となるよう業務コードを修正した、いわゆる不正行為であった。
しかし、労働者Aは解雇通知書に記載された違反を行っていないとして、
労働者Aは被告1~5に対し、事前通知の代替金、解雇補償金、契約違反による損害、
解雇による損害および利息の支払いを求めた。

