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【タイ労働裁判判例】(No. 78)解雇補償金の計算方法と雇用条件合意の効力(特別控訴専門裁判所判決 第108-109/2566号)

皆様こんにちは。

本日ご紹介するタイ労働判例は 

解雇補償金の計算方法と雇用条件合意の効力

をお送り致します。       

  (文字数:1,445文字)   

タイ語の労働裁判の判例を日本語に翻訳し、かつ日本語での解説を入れています。

概要

本件は、タイの解雇補償金の計算方法について、

労働組合との雇用条件合意で変更された賃金計算日数(30日・28日・25日)が、

解雇補償金の計算にも適用されるかが争われた裁判です。

労働者は合意に基づき25日で日額賃金を算出すべきと主張し、

会社は労働者保護法に基づき30日で計算すべきと主張しました。

雇用条件の合意の適用範囲と、

労働者保護法に基づく解雇補償金の計算との関係が問題となった事案です。

判旨

原告:労働者A
被告:会社X

関連条文:労働者保護法第118条

労働者を解雇する場合、使用者は労働者の勤続年数に応じて定められた日数分の賃金を

解雇補償金として支払わなければならないと定めている条文である。

解雇補償金は最終賃金を基準として計算される。

労働者Aは会社Xに長期間勤務し、定年退職した。

その後、解雇補償金の計算方法について争いが生じた。

労働者Aおよび労働組合は、過去に会社Xと雇用条件に関する合意書を締結した。

その合意書には、給与、賃金または権利利益の算定に使用する日数について、

「従来の30日を基準とする計算」から、

「28日、さらに25日を基準とする計算」へ変更する旨が定められていた。

労働者Aは、この合意に基づき、解雇補償金の計算においても

最終月額賃金を25日で除して日額賃金を算出すべきであると主張した。

しかし会社Xは、解雇補償金は労働保護法第118条に基づき計算すべきものであり、

従来どおり30日を除数として日額賃金を算出し、

その日額に勤続年数に応じた日数を乗じて解雇補償金を計算した。

裁判所は、雇用条件に関する合意書第9項の内容を検討した結果、

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