皆様こんにちは。
本日ご紹介するタイ労働判例は
解雇補償金の計算にコミッション・電話手当・ガソリン代は含まれるのか?
をお送り致します。
(文字数:1,853文字)
タイ語の労働裁判の判例を日本語に翻訳し、かつ日本語での解説を入れています。
概要
本件は、営業担当として勤務していた労働者Aが、
解雇補償金、解雇予告手当、未消化年次有給休暇の賃金
および不当解雇による損害賠償などを請求した事案です。
労働者Aは、基本給に加えて毎月固定で支給される電話手当やガソリン代を受け取っていたほか、
一定の売上目標を達成した場合にはコミッションの支給を受けていました。
一方、会社Xは就業規則を変更し、従来の勤務方法を見直しましたが、
これに労働者Aが異議を唱えたことから対立が生じました。
裁判では、解雇の適法性だけでなく、コミッション、電話手当、ガソリン代が「賃金」に当たるか、
また解雇補償金などの算定基礎へ含めるべきかが主要な争点となりました。
判旨
原告:労働者A(営業担当)
被告:会社X
【労働者保護法 第5条(賃金の定義)】
同条は「賃金」とは、通常労働時間における労働の対価として
使用者が支払う金銭をいう旨を定めている。
解雇補償金、解雇予告手当、未消化年休賃金などの計算では、何が賃金に該当するかが重要となる。
労働者Aは、会社Xに営業販売担当として雇用され、
月給40,000バーツに加え、電話手当月額2,000バーツ、ガソリン代月額10,000バーツを受給していた。
また、月間売上高8,000,000バーツ以上を達成した場合には、
コミッションが支払われる制度が設けられていた。
勤務条件については特別な合意が存在し、労働者Aは通常の従業員と異なり、
タイムカード打刻や指紋認証を行う必要がなく、
週1回の会議を除いて、会社へ出勤する義務も課されていなかった。
この運用は約5年間継続していた。
その後、会社Xは新たな就業規則を制定し、全従業員に対し毎日出勤する勤務形態へ変更した。
これに対し労働者Aは、従前の特別合意が有効であるとして、

